※この記事は、個人や勤務先が特定されないよう、時期・順序・状況の一部を再構成しています。転職方法に絶対的な正解があるという内容ではなく、自分の経験をもとにまとめています。
訪問看護へ転職しようと思ったとき、求人を探す方法はいくつかあります。
- 転職サイトや紹介会社を利用する
- 事業所へ直接応募する
- 知人から紹介してもらう
- 学校や前職の関係者から勧めてもらう
自分は、これまでにほぼすべての方法で職場を選んできました。
最初の病院は学校からの紹介、その後は知人の勧め、紹介会社、直接応募。訪問看護でも紹介会社を利用したことがありますし、自分で探した職場や、知人から勧められた職場、立ち上げから関わった職場もあります。
どの方法にも、良かった経験と失敗した経験があります。
そのため、今の自分は、
紹介会社の情報を参考にしながら、自分でも事業所を調べ、実際に見て決める
という方法が最も現実的だと考えています。
紹介会社の言葉だけでも、求人票だけでも、知人の評価だけでも決めないことが大切です。
訪問看護ステーションの見学で確認したい内容は、「訪問看護ステーションの選び方|転職前の見学で確認したい8項目」にまとめています。
転職方法によって職場の良し悪しが決まるわけではない
自分の最初の就職先は、学校から勧められた病院でした。
学校から紹介された職場なら安心だと思っていましたが、実際には人間関係でかなりつらい経験をしました。
その後も、
- 知人の勧め
- 転職紹介会社
- 自分で求人を探して直接応募
- 知人と事業所の立ち上げに関わる
- 自分で見学して決める
と、さまざまな形で職場を選びました。
紹介会社を通したから安心とは限りませんし、直接応募だから良い職場とも限りません。
重要なのは、応募経路よりも、
- どのような運営をしているか
- 管理者や代表がスタッフへどう接しているか
- 給与や業務内容の説明が具体的か
- 説明と実際の働き方に差がないか
を確認することです。
訪問看護ステーションの見学で確認したい内容は、**「訪問看護ステーションの選び方|転職前の見学で確認したい8項目」**にまとめています。
紹介会社を使うメリット
紹介会社を利用するメリットは、自分だけでは見つけにくい求人を紹介してもらえることです。
特に、自分がよく知らない地域で転職する場合は、
- その地域の給与水準
- 通勤しやすいエリア
- 求人数
- どのような事業所が多いか
- 募集中の職場
などを教えてもらえることがあります。
また、給与や入職時期などを、担当者が事業所と交渉してくれる場合があります。
自分で給与交渉をするのが苦手な人にとっては、大きなメリットです。
紹介会社によっては、過去にその事業所へ人を紹介した実績があり、
- 退職者が多い
- 募集を繰り返している
- 管理者が頻繁に変わっている
- 過去に入職した人から不満が出ている
といった情報を把握している可能性もあります。
ただし、担当者がすべての職場事情を知っているわけではありません。情報を持っていても、どこまで教えてもらえるかは担当者によって差があります。
紹介会社の求人が、自分に合うとは限らない
自分は紹介会社から、自分の希望とは少し違う求人を勧められ、結果的に入職して失敗した経験があります。
担当者は求人を紹介する専門家ですが、実際にそこで働くのは自分です。
担当者が、
条件が良いです
雰囲気の良い職場です
今まで紹介した人も長く働いています
と説明しても、自分に合うとは限りません。
たとえば、忙しい職場を「やりがいがある」と感じる人もいれば、「余裕がなく危険」と感じる人もいます。
管理者が細かく指示を出す職場を「教育が丁寧」と感じる人もいれば、「裁量がない」と感じる人もいます。
紹介会社から得られる情報は参考になりますが、最終的には自分の基準で判断する必要があります。
紹介会社は連絡が多いこともある
転職サービスへ登録すると、電話やメッセージが頻繁に来ることがあります。
求人を早く紹介しようとしてくれている面もありますが、まだ転職時期を決めていない場合や、ゆっくり考えたい場合には負担になることがあります。
登録時には、最初から次のように伝えておく方がよいと思います。
連絡はメールかメッセージを希望します。
電話連絡は平日の〇時以降にしてください。
急いで転職する予定はありません。
希望条件に合わない求人は紹介不要です。
担当者に遠慮して曖昧に答えると、希望とは違う求人の紹介が増えやすくなります。
自分の生活や働き方に関わることなので、条件は明確に伝えた方がよいです。
入職後のフォローは期待しすぎない
紹介会社の案内では、「入職後もフォローします」と説明されることがあります。
自分は複数の紹介サービスを利用しましたが、入職後に実質的なフォローを受けた経験はありませんでした。
もちろん、すべての紹介会社や担当者が同じとは限りません。
ただ、入職後に問題が起きた場合、紹介会社が継続的に職場との間へ入って解決してくれるとは限らないと考えておいた方がよいと思います。
紹介会社は、転職先を見つけるための手段の一つです。
職場選びや入職後の安全まで、すべてを任せられる存在ではありません。
直接応募のメリット
直接応募の良いところは、事業所と最初から直接やり取りできることです。
電話やメールの返信、見学の日程調整、質問への答え方などから、事業所の雰囲気を感じ取ることができます。
たとえば、
- 問い合わせへの返信が早い
- 質問に対して具体的に答えてくれる
- 都合の悪い質問もごまかさない
- 見学を快く受け入れてくれる
- 給与の内訳を書面で説明してくれる
事業所であれば、比較的安心して話を進めやすくなります。
反対に、
- 返信が極端に遅い
- 質問への答えが毎回変わる
- 給与の内訳を教えない
- 見学を嫌がる
- すぐに応募や入職を求める
場合は、少し慎重になった方がよいと思います。
連絡が早ければ必ず良い事業所とは限りませんが、採用前の基本的なやり取りも一つの判断材料になります。
直接応募のデメリット
直接応募では、紹介会社が持っている可能性のある情報を得られません。
たとえば、その事業所が過去に何度も求人を出していることや、紹介した人が短期間で辞めていることを、紹介会社が把握している場合があります。
直接応募では、基本的に事業所側から説明される情報をもとに判断します。
そのため、
- 求人票
- 公式ホームページ
- Googleマップ
- 求人口コミサイト
- 法人情報
- SNS
- 実際の見学
などを組み合わせて、自分で情報を集める必要があります。
直接応募だけ、紹介会社だけと決めず、紹介会社から情報を聞いたうえで、事業所のホームページや評判を自分でも確認する方法がよいと思います。
知人からの紹介にも注意が必要
知人からの紹介は、職場の内情を聞きやすいことがメリットです。
実際に働いている人から、
- 管理者の人柄
- 忙しさ
- 給与
- 残業
- オンコール
- 人間関係
を聞けることがあります。
一方で、紹介した人と自分では、職場への評価が違うことがあります。
紹介者にとって働きやすい職場でも、自分に合うとは限りません。
また、働き始めた後に辞めたくなっても、
紹介してくれた人の顔を潰してしまうのではないか
と考え、辞めづらくなることがあります。
紹介者と職場の関係によっては、最初から少し肩身の狭さを感じる場合もあります。
知人から勧められた場合も、紹介者の言葉だけで決めず、通常の応募と同じように見学と条件確認をした方がよいと思います。
自分が最初に見るのは給与・福利厚生・勤務地
求人を探す際、自分が最初に確認するのは、
- 給与
- 福利厚生
- 勤務地
です。
仕事は生活の基盤です。
給与を優先することを、悪いことのように考える必要はないと思います。
毎月の収入が不安定で、生活費や将来のお金に余裕がなければ、私生活にも余裕がなくなります。
自分の生活に余裕がない状態で、利用者や家族へ落ち着いたケアを提供し続けることは難しいと感じています。
もちろん、給与だけで職場を決めると失敗する可能性があります。
ただし、やりがいや理念だけを重視し、生活に必要な給与を後回しにすることも勧めません。
まず自分が生活するために必要な最低ラインを決め、その条件を満たす求人の中から、管理者や職場の雰囲気を見て選ぶ方が現実的です。
給与の見方については、「訪問看護師の給料は高い?求人票で確認したい固定残業代・手当・賞与」で詳しく紹介しています。
転職担当者には最低条件を明確に伝える
紹介会社を利用する場合は、最初に「絶対に譲れない条件」を伝えます。
自分の場合は、まず基本給の最低ラインを伝えます。
そのうえで、
- 希望勤務地
- 通勤時間
- 休日数
- 社用車の有無
- オンコールの回数
- 直行直帰
- 固定残業代の有無
- 管理職を希望するか
- 訪問以外の業務
- 福利厚生
を伝えます。
担当者には、次のように具体的に伝える方がよいです。
総支給額ではなく、基本給が〇万円以上の求人を希望します。
固定残業代を含む場合は、金額と時間数を教えてください。
自家用車を業務で使用する求人は除外してください。
オンコールは月〇回までを希望します。
管理者候補ではなく、一般スタッフとして働きたいです。
「できれば給与が高いところ」「雰囲気が良い職場」といった伝え方では、担当者との認識がずれやすくなります。
数字や条件で伝えることが大切です。
求人票で注意したい表現
求人票には、魅力的に見える言葉が並んでいます。
ただし、言葉だけでは実際の働き方が分からないものもあります。
「アットホームな職場」
人間関係が良い職場を意味している場合もあります。
一方で、仕事と私生活の距離が近く、職員同士の付き合いや行事への参加を求められる可能性もあります。
確認したいことは、
職員同士の食事会や行事はありますか。参加は任意ですか。
業務時間外に連絡が来ることはありますか。
などです。
「頑張りをしっかり評価」
何をもって頑張りとするのかが分かりません。
訪問件数、売上、オンコール、営業、教育など、評価基準を具体的に確認します。
評価は、どのような項目を基準に行いますか。
評価は給与や賞与へ、どのように反映されますか。
と聞きます。
「月給最大〇万円」
最大額には、
- 多数のオンコール
- 時間外訪問
- インセンティブ
- 管理者手当
- 固定残業代
などが含まれている可能性があります。
最大額ではなく、一般スタッフの通常月の給与例を確認します。
「オンコール相談可能」
完全に免除できるのか、回数を相談できるだけなのかで意味が違います。
制度上は選択制でも、実際には持たないと周囲の雰囲気が悪くなる職場もあります。
実際にオンコールを持っていない常勤スタッフはいますか。
まで確認した方がよいです。
オンコールについては、「訪問看護のオンコールはきつい?電話・出動回数、手当、生活への影響を実体験から解説」にまとめています。
「管理者候補」
将来的に管理者を目指せるという意味だけでなく、人手不足や管理者の退職予定がある可能性も考えます。
管理職を希望しない場合は、はっきり伝えます。
「幅広い業務に挑戦できる」
教育や営業、採用、事業所運営などを経験できる場合があります。
一方で、業務範囲が曖昧で、代表や管理者の仕事まで任される可能性もあります。
訪問以外に担当する業務を具体的に教えてください。
追加業務には役職や手当が付きますか。
と確認します。
口コミは参考にするが、信用しすぎない
自分はGoogleマップや求人口コミサイトを確認します。
ただし、悪い口コミも良い口コミも、そのまま事実だとは考えません。
悪い口コミがある場合、書かれた内容がすべて正しいとは限りません。
退職時の感情や、個人的な関係が影響していることもあります。
それでも、同じような内容の口コミが複数ある場合は、何らかの出来事や運営上の問題があった可能性を考えます。
反対に、良い口コミも、関係者や職員が投稿している可能性があります。
不自然に高評価ばかりで、似たような文章が続いている場合は、評価だけで判断しません。
口コミは、結論を出すためではなく、
見学や面接で何を確認するか考えるための材料
として使うのがよいと思います。
応募前の電話やメールで確認したいこと
応募前に事業所へ問い合わせる場合は、次のような内容を確認します。
求人と給与
現在も常勤看護師を募集していますか。
求人票の月給には、固定残業代やオンコール手当が含まれていますか。
一般スタッフの基本給の範囲を教えてください。
オンコール
オンコールは必須ですか、選択制ですか。
月の平均担当回数と、出動件数を教えてください。
夜間出動後の翌日勤務は調整されますか。
車両と訪問エリア
訪問には社用車を使用できますか。
自宅付近の駐車場は事業所負担ですか。
主な訪問エリアを教えてください。
働き方
直行直帰は可能ですか。
訪問間の移動時間や記録時間は勤務時間に含まれますか。
訪問以外に、営業や採用、教育を担当することはありますか。
見学
応募前に事業所を見学することは可能ですか。
見学時に、管理者以外のスタッフから話を聞くことはできますか。
最初からすべて聞く必要はありません。
まずは募集状況、給与の内訳、オンコール、社用車、見学の可否を確認すれば、応募するか判断しやすくなります。
内定や入職を急かす職場には注意する
面接後すぐに内定が出ること自体は、悪いことではありません。
ただし、
今日中に決めてください
ほかの候補者もいるため、すぐ返事が必要です
見学は入職後で大丈夫です
契約書は働き始めてから渡します
など、考える時間を与えずに決断を求める場合は慎重になった方がよいと思います。
人手不足で早く採用したい事情はあるかもしれません。
それでも、働く側にとって転職は生活に関わる大きな決断です。
質問や見学を嫌がり、即決を求める事業所であれば、入職後も職員の都合より事業所側の事情を優先する可能性があります。
迷っている場合は、
労働条件通知書を確認してから回答します。
ほかの職場も見学しているため、〇日まで検討させてください。
と伝えて構いません。
紹介会社と直接応募を併用する
自分は、転職方法を一つに絞る必要はないと思います。
紹介会社には、
- 地域の求人
- 給与相場
- 過去の紹介実績
- 事業所の評判
- 条件交渉
について確認します。
同時に、自分でも事業所のホームページや求人情報を見て、気になる事業所へ直接問い合わせます。
そして、可能な限り見学します。
紹介会社から勧められた求人でも、実際の事業所を見て違和感があれば断ります。
知人から勧められた求人でも、条件が合わなければ応募しません。
求人票の条件が良くても、管理者やスタッフへの接し方に不安があれば、いったん考えます。
誰かに勧められた職場ではなく、自分が納得して選んだ職場かどうかが重要です。
まとめ|紹介会社の情報を使い、最後は自分で見る
訪問看護の求人を探す方法には、紹介会社、直接応募、知人紹介などがあります。
どの方法にもメリットとデメリットがあり、応募経路だけで良い職場かどうかは判断できません。
自分が特に伝えたいのは、次のことです。
紹介会社の言葉だけで決めない。
直接応募と紹介会社を併用する。
自分の希望条件を曖昧にしない。
給与だけでなく、管理者と職場の雰囲気を見る。
内定を急かされても、その場で決めない。
給与や福利厚生を重視することは、悪いことではありません。
安定した生活があってこそ、仕事にも気持ちの余裕を持ちやすくなります。
ただし、求人票の金額だけでは、実際の働きやすさは分かりません。
紹介会社から情報を集め、自分でも事業所を調べ、応募前または面接前に見学する。
少し手間はかかりますが、入職後に「聞いていた話と違った」と後悔する可能性を減らせると思います。

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