訪問看護師の持ち物は何が必要?毎日使うもの・貸与品・便利だったものを紹介

※この記事は、自分が勤務した訪問看護ステーションでの経験をもとにしています。必要な物や貸与品は事業所によって異なります。

訪問看護を始めるとき、

「聴診器や血圧計は自分で用意するのか」
「どんなバッグが使いやすいのか」
「車には何を積んでおけばよいのか」

と迷う人もいると思います。

自分も最初は、病院勤務とは違う物が必要なのではないかと考え、持ち物を増やしていました。

しかし、実際に働いてみると、事業所から貸与される物が多く、自分で用意する物はそれほど多くありませんでした。

最初からすべて買いそろえるのではなく、応募前の見学で貸与品を確認してから、足りない物だけを準備するのがおすすめです。

この記事では、自分が訪問看護で毎日使っている物、事業所から貸与されている物、自分で買って便利だった物を紹介します。

訪問看護ステーションを見学するときの確認項目は、「訪問看護ステーションの選び方|転職前の見学で確認したい8項目」にまとめています。

訪問看護で毎日持ち歩くもの

自分が訪問時に持ち歩く基本的な物は、次のとおりです。

  • スマートフォン
  • タブレット
  • 聴診器
  • 血圧計
  • 体温計
  • パルスオキシメーター
  • ボールペン
  • 印鑑
  • アルコール消毒液
  • 手袋
  • マスク
  • メジャー
  • ハサミ
  • ゴミ袋

利用者の状態や、その日の訪問内容によって、必要な医療材料を追加します。

すべてを毎回使うわけではありませんが、体調確認や記録、連絡に必要な物は、すぐ取り出せるようにしています。

ただし、これらを看護師が自費で用意するとは限りません。

現在の職場では、多くの物が事業所から貸与されています。

現在の職場で貸与されているもの

現在の職場では、次のような物が支給または貸与されています。

  • 社用車
  • 業務用スマートフォン
  • タブレット
  • 訪問用リュック
  • 血圧計などの測定機器
  • 手袋、マスク、消毒液
  • スクラブ
  • 自宅付近の駐車場
  • 雨具
  • 感染対策用品

貸与品が充実していると、入職時の出費が少なくなります。

特に、社用車、駐車場、スマートフォン、タブレットまで用意されている職場は、自分の私物を仕事へ持ち込む必要が少なく、働きやすいと感じます。

反対に、求人票の給与が高く見えても、

  • 自家用車を使う
  • 私物のスマートフォンを使う
  • 駐車料金を立て替える
  • 制服や訪問バッグを自分で買う

という職場では、実際の負担が増えます。

見学時には、単に「貸与品はありますか」と聞くだけでなく、具体的に確認した方が分かりやすいです。

社用車、スマートフォン、タブレットは貸与されますか。

訪問バッグや測定機器は、事業所で用意されますか。

自宅付近の社用車用駐車場は、事業所負担ですか。

制服や感染対策用品を自費で購入することはありますか。

自分で買って便利だったのはペンライト

自分で買って、訪問時に便利だった物はペンライトです。

すべての訪問で使うわけではありませんが、

  • 瞳孔の確認
  • 口腔内の観察
  • 皮膚状態の確認
  • 暗い場所での観察

などに使えます。

スマートフォンのライトでも代用できる場合はありますが、観察しながらスマートフォンで記録や連絡をすることもあります。

小型で軽く、ポケットに入れておけるペンライトが一つあると便利です。

ただし、医療機器や仕事に必要な高価な物まで、自分で買いそろえる必要はないと思います。

まずは事業所が用意している物を確認し、本当に必要な物だけ購入する方が無駄がありません。

バインダーはほとんど使わなかった

訪問看護を始める前は、書類を持ち運ぶためにバインダーが必要だと思っていました。

しかし、自分の場合は電子カルテをタブレットやスマートフォンで確認することが多く、バインダーを持ち歩く機会はほとんどありませんでした。

紙の書類を多く扱う事業所では必要になるかもしれませんが、記録方法によって必要性は変わります。

「訪問看護だから必要だろう」と先に買うのではなく、入職して実際の運用を確認してからでも遅くありません。

荷物が増えると、車への積み下ろしや利用者宅への持ち運びも負担になります。

訪問バッグはリュックが使いやすい

現在は、事業所から貸与されたリュックを使っています。

自分が訪問バッグで重視しているのは、次の3点です。

  • 軽いこと
  • 自立すること
  • ポケットが多いこと

軽いこと

訪問では、バッグを持って利用者宅と車を何度も行き来します。

中に測定機器や感染対策用品を入れると、それだけでも重くなるため、バッグ本体は軽い方が楽です。

自立すること

利用者宅では、バッグを床や決められた場所へ置くことがあります。

自立しないバッグは倒れやすく、中の物を取り出しにくくなります。

立てた状態で開けられる物の方が、必要な物を探しやすいです。

ポケットが多いこと

物をすべて一つの場所へ入れると、必要な物を探すのに時間がかかります。

  • 測定機器
  • 文房具
  • 感染対策用品
  • 個人用の物

を分けて入れられるリュックが使いやすいと感じます。

ただし、ポケットが多すぎると、どこへ入れたか分からなくなることもあります。

毎回同じ場所へ収納するように決めておくと、訪問中に探し回らずに済みます。

服装は貸与されたスクラブとスニーカー

現在は、事業所から貸与されたスクラブを着用しています。

靴は、動きやすいスニーカーです。

訪問看護では利用者宅へ上がることが多いため、脱ぎ履きのしやすさも大切です。

また、足元や身だしなみは、そのまま自分の名刺になると思っています。

高価な服や靴である必要はありません。

ただし、

  • スクラブが汚れていないか
  • 靴がひどく汚れていないか
  • 靴下に穴が開いていないか
  • 強いにおいがないか
  • 清潔感があるか

は気を付けています。

利用者や家族にとって、訪問してきた看護師の見た目も安心感に関わります。

派手に飾る必要はありませんが、小ぎれいな状態を保つことは大切です。

夏は汗拭きシートが活躍する

夏の訪問では、車から利用者宅まで少し歩くだけでも汗をかきます。

利用者宅によっては冷房を強く使用できないこともあり、訪問中にさらに汗をかくこともあります。

自分の場合、夏は汗拭きシートがかなり役立っています。

次の訪問前に、

  • 顔や首の汗を拭く
  • においを整える
  • ベタつきを減らす

ことで、少し気持ちを切り替えられます。

香りが強い物は、利用者によって苦手な場合があります。

仕事用として選ぶなら、無香料または香りの弱い物が使いやすいと思います。

水分も必要ですが、飲み物を車内へ長時間放置すると高温になるため、保冷できる水筒などがあると便利です。

冬は防寒具と手袋が必要

冬の訪問では、防寒着と手袋が欠かせません。

車内が暖かくても、駐車場から利用者宅まで歩く間に手が冷たくなります。

そのまま冷たい手で利用者へ触れると、驚かせてしまうことがあります。

訪問前には、

  • 手袋を着けて移動する
  • 車内で手を温める
  • 手指消毒後に手をこすり合わせる
  • 声をかけてから触れる

ようにしています。

看護師にとっては短い移動でも、利用者に触れる手の温度は意外と伝わります。

防寒は自分のためだけでなく、利用者へ不快感を与えないためにも必要です。

雨の日は傘と替えの靴下

雨の日は、傘に加えて替えの靴下を持っています。

靴や靴下が濡れたまま利用者宅へ上がると、床を濡らしてしまう可能性があります。

また、濡れた靴下のまま何件も訪問するのは不快です。

車内に予備の靴下を入れておくだけでも、かなり助かります。

雨の日には、

  • 替えの靴下
  • タオル
  • 濡れた物を入れる袋

があると便利です。

バッグや医療機器が濡れないよう、車から利用者宅までの移動方法も考えておく必要があります。

車内に置いているもの

社用車には、次の物を置いています。

  • ティッシュ
  • 駐車許可証
  • 事業所指定の針廃棄容器

駐車許可証は、地域や訪問先によって必要になることがあります。

すぐ提示できる場所へ置いておくと、訪問時に探さずに済みます。

使用済みの注射針などを扱う場合は、事業所の感染性廃棄物に関する手順に従い、専用または堅牢で耐貫通性のある容器を使用します。

車内に物を増やしすぎると、必要な物が見つからなくなったり、衛生管理が難しくなったりします。

定期的に不要な物を降ろし、必要最低限に保つ方が使いやすいです。

感染症対応のために準備しているもの

通常の訪問では、手指消毒用のアルコールや手袋、マスクなどを持っています。

感染症への対応が必要な場合に備えて、

  • シューズカバー
  • ガウン
  • マスク
  • 手袋
  • フェイスシールドなどのPPE

も事業所で準備されています。

実際に何を使用するかは、利用者の状態や感染経路、事業所の手順によって変わります。

そのため、個人の判断だけで物品を増やすのではなく、事業所の感染対策マニュアルや管理者の指示に沿って準備します。

大切なのは、物品が用意されているだけでなく、

  • どこに保管されているか
  • 誰が補充するのか
  • 使用後にどう処理するのか
  • 夜間の緊急訪問でも持ち出せるか

まで決まっていることです。

自家用車での訪問は負担が大きかった

過去に、自家用車を訪問へ使用した経験があります。

ガソリン代が支給されたとしても、自家用車にはそれ以外の費用がかかります。

  • 車検
  • 自動車保険
  • タイヤやオイル
  • 故障や修理
  • 走行距離の増加
  • 車両価値の低下

自分は、自家用車を仕事へ使うことに負担を感じました。

現在は、社用車と駐車場を用意してくれる職場を選んでいます。

職員の自家用車や私物を使うことを当然としながら、十分な補償を行わない事業所は、職員の私財や善意に依存する運営になっていないか確認した方がよいと思います。

特にオンコールで夜間訪問をする場合、事故時の保険や車両の責任も重要です。

オンコール中の車両や手当については、「訪問看護のオンコールはきつい?電話・出動回数、手当、生活への影響を実体験から解説」で紹介しています。

見学時に確認したい貸与品

応募前の見学では、次の物が貸与されるか確認しておくと安心です。

  • 社用車
  • 自宅付近の駐車場
  • スマートフォン
  • タブレット
  • 訪問バッグ
  • 血圧計などの測定機器
  • 聴診器
  • スクラブ
  • 雨具
  • 手袋、マスク、消毒液
  • 感染症対応用のPPE
  • 医療材料や廃棄容器

あわせて、自費で購入する必要がある物も聞きます。

入職までに、自分で用意する必要がある物はありますか。

業務で私物のスマートフォンや自家用車を使うことはありますか。

消耗品を個人で購入することはありますか。

破損や紛失時の負担はどうなりますか。

貸与品の内容は、求人票だけでは分からないことがあります。

実際の訪問バッグや社用車を見せてもらうと、入職後の働き方を想像しやすくなります。

まとめ|最初から買いすぎず、車内とバッグを軽くする

訪問看護で使用する物の多くは、事業所から貸与される場合があります。

自分が特に伝えたいのは、次の3点です。

車内環境を整えると働きやすくなる。

私物を当然のように使わせる職場には注意する。

荷物を増やしすぎず、必要最低限にする。

入職前に不安だからといって、血圧計や訪問バッグなどをすべて自分で買う必要はありません。

まずは見学時に、何が貸与され、何を自分で用意するのかを確認します。

そのうえで、ペンライトや替えの靴下、汗拭きシートなど、自分の働き方に合う物を少しずつ追加する方が無駄がありません。

持ち物が多ければ安心とは限りません。

必要な物を決まった場所へ入れ、訪問時にすぐ取り出せる状態にしておくことの方が大切です。

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