初登山の六甲山で遭難しかけた話|両脚のけいれんで動けなくなった失敗談

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※この記事は、初めて六甲山へ登ったときの実体験をもとにしています。実際に救助要請をしたわけではありませんが、途中で両脚が攣って歩けなくなり、「このまま自力で下山できなくなったらどうしよう」と遭難を意識した経験について書いています。

※登山道の状況や利用できる施設は変わる可能性があります。登山前には最新の天気やルート、補給場所などをご確認ください。

「六甲山なら小学生でも登れる山だよ」

そんな話を聞いていたこともあり、当時の自分は完全に油断していました。

キャンプ地までのハイキングくらいの難易度かな?

正直、それくらいの感覚だったのを覚えてます。

実際に登ってみると、自分が想像していた「ちょっとしたハイキング」とはまったく違いました。

持っていったのは、当時持っていた唯一のザックだった80Lの大型ザック

水分は1.5L程度。

歩きながら食べるための行動食も持っていません。

まぁ、体力もあるし、夜通し何かをしても疲れない丈夫な身体だし。

そんな風に思って、余裕ぶっこいてましたね、、、(´・ω・)

9月なので暦の上では秋ですが、その日は晴れて日差しも強く、かなり暑い日でした。

登り始めて30分ほどで、

これ、なんか色々足りなくない?

と気づきます。

その時点で準備不足だと気付いて下山すればよかったのですが、なぜか大丈夫と思ってしまった自分。

そして、その後は両脚のふくらはぎ、太もも、内ももまで次々と攣り始める現実。

最終的には、10歩ほど進んでは長時間休み、また少し進む。

その繰り返し。

脚が震えて上がらなくなり、

このまま動けなくなったら、どう対処すればいいんだろうか

と、本気で不安になり、最後は根性で下山した、今回は、そんな初登山の失敗談です。

六甲山を「怖い山」として紹介したいわけではありません。

むしろ、この経験がきっかけで自分は登山が好きになりました。

だからこそ、これから初めて山へ行く人には、

「身近な山だから大丈夫」ではなく、最低限の準備をしてから楽しんでほしい。

そんな気持ちで書いています。

初めて登山をする方に、少しでも参考になれば幸いです(‘ω’)

初登山は芦屋川駅から六甲山を越えて有馬温泉へ

今回歩いたのは、芦屋川駅からロックガーデン、六甲山最高峰を経て、有馬温泉へ下るルートです。

いわゆる王道ルートですね。

朝7時ごろ、芦屋川駅を出発しました。

大まかな行程はこんな感じです。

  • 7時ごろ 芦屋川駅を出発
  • 8時前 高座の滝
  • 8時半ごろ 風吹岩
  • 9時半前 雨ヶ峠
  • 10時半ごろ 一軒茶屋
  • 10時半すぎ 六甲山最高峰
  • 12時すぎ 有馬温泉へ到着

ロックガーデン、風吹岩、雨ヶ峠などを通りながら最高峰を目指し、そのまま有馬温泉へ下りました。

結果だけ見れば、朝から昼までの登山ですが、途中から、

無事にゴールまで行けるのか?

と考える登山になりました。

各々のポイントまでの距離がまぁまぁあり、普通の道ではなく「登る」という動作をするので、完全に甘く見てました。

愚か者ですね。

私です。

なぜ初登山で80Lザックを背負っていたのか

理由は、とても単純です

それしか持っていなかったから。

今なら「日帰り登山に80L?」と思いますが、当時は登山道具についてほとんど知識がありませんでした。なら調べなさいよって思うんですが、キャンプしてるし大丈夫か、なんて、謎の自信?があり、よく調べもせず、今回の登山でとりあえずお試しして、他の買えばいいか~なんて思っていました。

ザックの中には、

  • 水1.5L
  • タオル
  • 頂上で食べるための食料(結局食べられなかったです)
  • バーナー(使わなかった、、、)
  • メスティン(使わなかった、、、)
  • 折り畳みテーブル(使わなかった、、、)
  • 折り畳みチェア(使わなかった、、、)
  • レインウェア上下

などを入れていました。

今振り返ると、完全に、

「登山へ行く装備」というより「山の上でキャンプっぽいことをする装備」

です。

特に椅子とテーブル。

日帰りで六甲山を歩く自分には必要ありませんでした。

そもそも登山で、椅子とテーブルを持ってる人っているんでしょうか?

大きなザックそのものが悪いわけではありません。

日帰り登山に何が必要なのかを調べず、持っている物をそのまま詰め込んだことでした。

荷物が増えれば、その分だけ身体への負担も増えます。

でも初登山だった自分には、それすら分かっていませんでした。

登り始めて30分で「水が足りない」と気づいた

持っていった水分は、1.5Lでした。

当時の自分は、

1.5Lもあれば大丈夫だろう。

くらいに考えていました。

普段そのくらい摂っているから、そのくらいで大丈夫だろう、と。

完全に感覚です。

ところが、登り始めて30分ほどで、

思ったより飲むな……。

と気づきました。

9月とはいえ暑く、日差しも強い日。

さらにロックガーデンを登っていくと、想像していた以上に身体を使います。

それなのに、

  • 途中で水を補給できるのか
  • 自動販売機があるのか
  • 何Lくらい必要なのか

ということさえ調べていませんでした。

「このペースで飲んだらなくなる」

と思うと、喉が渇いていても飲む量を抑えるようになりました。

今振り返ると、この時点で一度立ち止まって、引き返すことも考えるべきだったと思います。

でも、初登山だった自分には判断材料がありません。

どこまで行けば楽になるのか。

この先に何があるのか。

引き返した方が近いのか。

それすらよく分からないまま、

とりあえず、大丈夫だろう。

と謎の自信が背中を後押しします。

そのまま進んでしまったのが、間違いでした、、、(´・ω・)

両脚の痙攣が止まらない

そのうち、脚がおかしくなってきました。

そりゃそうですよね、汗はかきまくり、行動食もなく、水分も足りてない。

最初は右脚のふくらはぎがつりはじめました。

でも徐々に、

  • 左脚のふくらはぎ
  • 両太もも
  • 内もも

と広がっていき、最終的には両脚のいろいろな場所が攣る状態になりました。

そうなるともう何をしても攣ります。

休めば治ると思ってましたが、全然治りません。

もうひどくなってからは、

10歩くらい歩いて、10分くらい休む。

そんな状態を何度も繰り返しました。

ほんとバカだなーと思います。

脚全体がこわばっているような感じで、休んでもなかなか元に戻りません。

ストレッチをしようとしても、伸ばした刺激で別のところまで攣りそうになります。

さらに脚が震えるようになり、次第に足が上がらなくなってきました。

暑さ、水分不足、疲労。

加えて、歩きながら食べる行動食を持っていなかったので、エネルギー不足も重なっていたのかもしれません。

当時の正確な原因は分かりません。

ただ一つ、はっきりと分かっていたのは、

普通に歩ける状態ではなくなっていた

ということでした。

もうほんと何してもダメでした、人間ってあんなに脚攣るんだ、、、(´・ω・)

「これ、遭難になるんじゃないか」と思った

平日だったこともあり、周囲には登山者がほとんどいませんでした。

そして、自分は一人。

脚はまともに動かない。

水も足りない。

スマホは持っていましたが、もし救助を呼ぶことになっても、

どこに電話するんだろう。

今いる場所をどう伝えるんだろう。

そんなことさえ分かっていませんでした。

そこで初めて、

これ、動けなくなったらどうなるんだろう。

このまま帰れなくなったら、遭難ってことなのかな。

と思いました。

ちょっと泣きそうになるくらい、不安でした。

もっとちゃんと準備しておけばよかった。

モンベルの店員さんに相談したり、登山経験のある知人に聞いてもよかった。

ネットで必要な装備を調べることもできました。

でも自分は、

「六甲山なら小学生でも登る」

という言葉を、自分に都合よく、

「簡単なハイキングだから準備はいらない」

と変換してしまっていました。

何回も言いますけれど、本当に愚か者だと思います。

小学生でも登れることと、準備をしなくていいことは、まったく別です。

今なら当たり前に分かります。

でも、そのときの自分には分かっていませんでした。

なんとか最高峰へ。自動販売機に救われた

そこからは、とにかく一歩ずつ進みました。

脚が攣ったら止まる。

呼吸を整える。

また一歩ずつ歩く。

無理なら休む。

それを何度も何度も繰り返します。

途中、

もう荷物を捨てたら楽になるんじゃないか。

なんて考えたこともありました。

もちろん実際には捨てていませんよ、思っただけです。

山に荷物を捨てるなんて、マナー以前の問題です。

でも、そんなことを考えるくらい、当時は余裕がなくなっていたんだと思います。

足をきつく縛ればなんとか動くことに気づき、持っていたバンテージを足に巻き、足軽スタイルをとりました。

なんだかんだ持って行ってなくても、ファーストエイドキットはちゃんと持ってたんですよねぇ。

そして、だいぶ時間をかけながら、なんとか六甲山最高峰付近までたどり着きました。

そしたら、あったんですよ、自動販売機。

しかも、お店まである!

しかし、時間?季節?的にやっておらず、中には入れませんでしたが、自販機がありました。

頂上付近に自販機があることを、事前に知りませんでした。

財布は持ってきていたので、スポーツドリンクを3本買いました。

助かった、本当に助かった。

あのときの、

助かった……。

という感覚は、今でも覚えています。

ただ、水分を取ったからといって、脚がすぐに元通りになるわけではありませんでした。

下山でも脚が攣る。それでも一歩ずつ有馬温泉へ

「登り切ったんだから、あとは下るだけ」

と思いたいところですが、そんなに甘くありませんでした。

ロープウェイ使って降りようかな、とか。

道路あるから、タクシー呼ぼうかな、とか。

果たして登山とは?と思いうようなことがたくさん頭をよぎりました。

下山中も脚は攣ります。

特に疲労した脚で下るのは、思っていた以上につらい。

ペースを落とし、とにかく一歩一歩進みました。

休む。

歩く。

また休む。

呼吸を整える。

攣った脚との付き合い方も、少しずつ覚えてきました。

そして、ようやく有馬温泉の町が見えてきました。

山道を抜けたときの安心感は、ものすごかったです。

帰れる……。

本当にそう思いました。

ただ、最後に待っていたのが、

有馬温泉の町中の階段。

これが地味に地獄でした。

「もう山は下りたやん……」

と思いながら、最後の力で階段を進みました。

しかも降り口間違えてしまい、降りて登ってを余計にしてしまうという。

最後の最後に自分で鞭打つ形となり、計画不足だった当初の自分を呪いました。

無事に下山したあとの金泉は最高だった

せっかく有馬温泉まで来たので、そのまま金泉へ。

疲れ切った身体で入る温泉は、本当に気持ちよかったです。

ただ、息が上がってしまって、あんまり長くつかると湯あたりしそうだったので、休憩はさみながらちょいちょいです。

街並みにおいしそうなごはん屋さんもたくさんありましたが、もう自分には食事をするほどの余裕はなく、温泉に入ったあとはとっととバスで帰りました。

そして、

明日は筋肉痛すごいだろうな。

と思っていたのですが、なぜか来ない。

翌日も大丈夫。

翌々日もそこまででもない。

そして3日後に来ました。

歳を感じました。

あぁ、悲しきかな、、、(´・ω・)

初登山の六甲山で失敗した5つのこと

今振り返ると、今回危ない状態になったのは「六甲山だから」ではありません。

ほとんどが、自分の準備不足でした。

1.「ハイキング程度」と思い込んでいた

一番大きな失敗だったと思います。

「小学生でも登れる」

「街から近い」

そんな話だけを聞いて、

それなら余裕だろう。

と思い込んでいました。

んなわけねーべ(‘ω’)

実際に歩く距離や高低差、ルートの特徴を確認するべきでした。

「初心者でも登れる」と「何も準備しなくても登れる」は違います。

冷静に考えればそうですよね、初めてのことって、そういうこともわからんのやなーと思いました。

2.日帰り登山に必要なものを調べなかった

当時は、

持っているアウトドア用品を持っていけばいい。

くらいに考えていました。

でも、登山には登山に必要なものがあります。

逆に、持っているからといって全部持っていく必要もありません。

今回の椅子やテーブルは、まさにそれでした。

今なら、

この山・この季節・この行動時間に必要なものは何か

という考え方で準備します。

幸い、今回の経験があったため、今では八経ヶ岳や石鎚山にも登れるようになりました。

いつかはアルプス行きたいです(^^)

3.80Lザックに不要な物まで詰め込んだ

今なら日帰り登山では、30L前後のザックを候補にします。

ただ、容量以上に大切なのは、

  • 自分の身体に合っていること
  • 必要な荷物が入ること
  • 長時間背負っても負担が少ないこと

だと思います。

「大は小を兼ねる」で80Lを選ぶのではなく、その登山に合った道具を選ぶべきでした。

キャンプ用の80Lなので、腰への負担もまぁまぁあり、登山用でないザックの、身体への影響も考えないといけませんでした。

4.水1.5Lを完全に感覚で決めた

これは本当に反省しています。

1.5Lという量に根拠はありませんでした。

まあ、これくらいあればいけるだろう。

それだけです。

今なら、

  • 自分の体格
  • 行動予定時間
  • 気温
  • 発汗量
  • 途中で補給できる場所
  • 万が一予定より時間がかかった場合

まで考えて準備します。

特に暑い時期は、「なくなったらどうするか」まで想定しておくべきだったと思います。

今回は偶然、最高峰付近で飲み物を購入できました。

もし補給できなかったら、と考えると今でも怖いです。

いや、でも気合で降りてたかな、、、

5.行動食を持っていなかった

食べ物自体は持っていました。

頂上付近で、ペッパーランチみたいなごはん作ろう!なんて思い、デパ地下でお肉なんて買っちゃったりしてたんです。

でも、本当に必要なのは

「行動食」

でした。

歩きながら少しずつエネルギーを補給するものがありません。

今なら、

  • ようかん
  • エネルギーゼリー
  • ナッツ
  • 小さなおにぎり
  • 飴など

自分が食べやすく、少量ずつ口にできるものを持っていきます。

空腹になってから一気に食べるのではなく、行動中に少しずつ補給できる準備をしておきたいです。

今、同じ六甲山へ行くならこう準備する

もし今、もう一度同じ芦屋川から有馬温泉まで歩くなら、準備から変えます。

まずザックは30L前後。

今はミレーの使いやすいザックがあります。

椅子やテーブルは置いていきます。

水分量も「なんとなく」では決めません。

行動予定時間と気温、自分の体格、途中の補給地点まで確認したうえで、余裕を持って準備します。

行動食も、歩きながら少しずつ食べられるものを用意します。

そして、

  • モバイルバッテリー
  • 登山地図アプリ
  • 紙の地図
  • レインウェア
  • 必要な食料
  • 十分な水分

を確認します。

スマホの地図アプリも便利ですが、スマホだけに頼らず、紙の地図も見られるようになっておきたいでうすね。

さらに、

  • 登るルートを事前に確認する
  • 天気と気温を確認する
  • 補給場所を調べる
  • 早めに出発する
  • 家族や知人に行程を伝える
  • 登山計画書を出す
  • 無理だと思ったら引き返す

ここまでが登山なんだと思います。

当時の自分には、この「登る前の準備」という考え方がほとんどありませんでした。

道に迷わなくても、身体が動かなければ帰れない

今回の経験で、特に印象に残ったことがあります。

それまで自分は「遭難」という言葉を聞くと、

道に迷って山の中から出られなくなること。

というイメージを持っていました。

でも、自分は道に迷ったわけではありません。

行く方向も分かっていました。

それでも、

脚が動かなければ帰れません。

道が分かっていても、身体が動かなくなれば、自力で下山できなくなります。

動けなるだけでも遭難だよ、と後に教えられました。

あぁ、自分遭難しかけてたんだ、、、と今では思います。

これは、自分にとってかなり大きな学びでした。

だから今は、

「道が分かるから大丈夫」

だけではなく、

最後まで自分の身体で帰れる計画になっているか。

という視点も大切にしています。

六甲山は初心者でも楽しめる。でも準備は必要だよ

こんな初登山を経験したら、

もう登山なんて二度と行かない。

となっても不思議ではないと思います。

とうか自業自得ですよね、なんともなかったことを山の神様に感謝です。

大変だったり、怖かったり、何度も後悔しました。

それでも、自分の脚で山を越えて有馬温泉までたどり着いた達成感は、大きかったです。

この六甲山がきっかけで、自分は登山が好きになりました。

それ以降は、以前よりずっと準備をするようになりました。

装備を調べる。

ルートを見る。

天気を見る。

必要な水分や食料を考える。

新しい登山道具を探す。

今では、その準備をしている時間まで登山の楽しみの一つになっています。

六甲山は、市街地からアクセスしやすく、初めて登山をする人にも魅力的な山だと思います。

でも、

「身近な山」と「準備しなくても大丈夫な山」は違います。

初登山だった自分は、それを身をもって知りました。

水が足りない。

脚が動かない。

一人でどうすればいいか分からない。

そんな状態になってから後悔するより、登る前に少し調べて準備する方がずっと楽です。

これから初めて六甲山へ行く方には、

自分と同じ失敗はせず、しっかり準備したうえで六甲山を思いっきり楽しんでほしい。

と思います。

というか、こういう失敗する人はあまりいないと思いますが、、、

そして無事に有馬温泉まで下山できたら、温泉は最高です。

トレーニング後の人やすごいマッチョもいますし、色々モチベーションも上がります(^^)

失敗だらけだった自分の初登山ですが、今では登山を好きになるきっかけになった、大切な思い出でした。

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